14日月曜日、なお企画《蝶々夫人》2公演、無事に終えることができました。
昨年夏に見つかった体調の悪化を治療し始めて約一年。治療もうまく功を奏し、今の状態の体でどう効率よく体力を配分して歌っていくのが良いのかもわかってきて。4月の自主公演「ただいま」でも歌ったり踊ったりしてみて、デア・フェルネ・クラングさんとは大ホールでのオケ公演。そして今回はハイライトとはいえ、香盤表にびっしり丸がついている(笑)ずっと2時間喋って演じていたスズキも無事にやり遂げることができました。
なんかこう、歌手としての機能全てを試してみることができ、復活したなーと実感することができて嬉しかったです。
小プロダクションでもあり、前日と当日しかホールを借りられなかったため、舞台での抜き稽古→ゲネプロ2本とやった翌日の昼夜公演本番で、本当に集中力とか保つのかなというのが一番の心配事でもありましたが、舞台というものは1人でやるものではないのですよね。皆さんのエネルギーによって支え合ってる感覚があり、またお客様の集中して聞いてくださっている感じにも助けられ、思ったよりは楽に2公演やり通すことができました。
演出の三浦安浩さんも、指揮の小﨑雅弘さんも、他の現場ではご一緒したことがあっても、これほどしっかり「一緒に作る」感じでお仕事をしたのは初めてでしたが、私の「演」「歌」「在」のようなものを信じてお任せくださり、時には「どうしたらいいと思う?」とフランクに私の意見を取り入れて下さったりもして、創作の喜びもたくさん感じさせていただいた現場でした。
およそ一ページ近い長台詞が8回。そして流れるように次の曲へと繋がっていく演出は、物語に入りやすくわかりやすかったとお客様からも好評をいただき嬉しかったです。しかし、オペレッタで3行ぐらいのセリフを言うのとは全然違う「一人芝居」が8箇所はなかなかのチャレンジでもありました。
特に、台詞中に気持ちが高まり激昂した後に、少し時が戻って和やかなシーンに入っていくなども多く、役者としてのスイッチ力をすごく求められましたが、稽古中からゲネプロまで特にダメ出しもなく、自由に色々と試させて下さいました。いただいた台本をもとに、時折長崎弁(もどきですが…)を入れてみるというのをご提案させていただいたり、オペラ部分の演技も比較的自由にお任せくださったおかげで、2人の蝶々さんに合わせて「今どのような画になっているか」を想像しながら演じていくのはとても楽しかったです。
それぞれの人物像がはっきりしていてご一緒していて楽しかった皆様
お写真がないけど、ゴローさんのキレのある受け身も素晴らしく、遠慮なく投げ飛ばさせていただきました(笑)
夜公演ではあまりにテンションが上がりすぎて、ゴローとのケンカシーンの第一声がブリュンヒルデ化してしまい、「おっと、これは流石にやりすぎか」と自分でおかしくなってしまいました(笑)
共に3年待った蝶々さんとドローレ
なお企画として主宰をしながら主演も頑張った奈穂ちゃんは私の生徒ですが、本当に色々大変な中頑張りました。
最初はお着物での所作が荒すぎて「ちょっと!それじゃ四谷怪談だよ」とか私に叱られ、「お客さんが心配になるから練習して」とダメをいただいていましたが、ちゃんと歌いながらこんな可愛らしくなれました。やればできるじゃん!!
私も久しぶりのスズキで、あっちこっち筋肉痛になり(笑)、鍼の先生からは「スクワットいっぱいやって鍛えてる人みたいになってるよ」と言われましたが、なんとか転んだりせず(GPではよろけましたw)思った動きができました。
スローで立ち上がるスズキさん。ここが一番泣けるシーンなので、丹田グッとキメて頑張りました。
さて、今週は少し体と頭を休めたら、1月の《ジークフリート》の稽古に備えつつ、自分の楽しみにも時間を使っていこうと思います。
やっと秋らしくなったし!
お稽古でほころびてしまった祖母の着物もお直しに出さないと!
たまにはプライベートでもお着物で出かけたりしてみようかな。
皆様も良い秋の1日をお過ごしくださいませ。
そして、来年のスケジュールが少しずつ決まってきて、楽しみな予定がたくさんあります。
情報解禁日が楽しみです!西の方にもいっぱい行きますからね!
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