デア・フェルネ・クラング《復活》

デア・フェルネ・クラングさんとの演奏会は、京都でのマーラー3番に引き続き2回目でした。
今回は混声合唱。東響コーラス、新潟東響コーラスの方々を含め、たくさんの出演希望者がいらしたそうです。演奏する側にとっても、それほど魅力的なマーラーの《復活》ですが、気合いとかアドレナリンパワーだけではどうにもならない、壮大だけど繊細な構成をもつこの作品を、オーケストラのメンバーも色々なところから集まり、たくさんの回数練習するのはおそらく不可能だったであろう中でも、丁寧なお稽古をなさってきたのだろうなということがよくわかる「熱くて、でも愛情ある丁寧さ」がある演奏になったのではないかと思います。

ソリストの相方は、何度もご一緒している森谷真理さん。指揮者もご一緒するたびに幸せな時間を共有できている角田鋼亮さん。
このような曲の練習では、ソリストは大体一回ぐらいオケと練習して、あとはゲネプロと本番のみ、みたいな感じなのですが、気心の知れた仲間との場合、思い切ってバット振っていける、みたいな感覚があって、「なんかあったら言ってね?私は今日はこんな感じに思ってるよ」「お!そう来るか!よしっ、じゃあこんな感じ?」みたいに無言のやりとりしている感じ。
そういう意味で、とても気持ちよく本番に臨むことができました。

復活のアルトソロといえば4楽章のUrlichtですが、特に最初のひと声はいろんな意味で緊張しがちです。

今回はなんか今までで1番邪念なく、シンプルな気持ちで音を空間に置いていけた気がします。上手くやろうとか、期待に応えようとか、ブレス長いと思われたいとか(笑)そういうの忘れて、あ!今だ!ここだ!みたいな。

そのような空気をくださった3楽章からの繋がり、お客様含めたよい集中した雰囲気がポンと背中を押してくれたような感じです。

昨年末に長いお休みをとったこともあり、「池田さん《復活》ですね!」とお声をかけてくださる方もたくさんいらして、とても幸せな1日でした。ありがとうございます。

またこうして、幸せな思い出を積み重ねていけるように頑張っていきたいと強く思いました。

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合唱の皆さん、オケの団長さんなどと終演後に記念撮影



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この人たちと共演するにふさわしい人でいたいと感じさせてくれる素敵な仲間と

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当日リハーサルの様子。こんな人数が一つの方向を向いて何かするっていいですね!!

翌日は、佐賀から復活を聴きにきてくれた生徒のレッスンからの、蝶々夫人立ち稽古へ。
“伝える”業務もできる限り頑張っていこうと思います。

今日は一日オフで、流石にパジャマでゴロゴロしておりますが、またアタマをリセットして、もうすぐ全ての立ちがつく蝶々夫人の方に集中していこうと思います。
今は場面ごとにつけていますが、幕ごと、そして全体を流していく段階になったときに見えてくる景色がとても楽しみです!




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