うねる

関西フィルさんのワーグナー特別演奏会を終えて帰京。昨日はTannhäuserの衣装合わせに行き、ついでに稽古場を覗いたらヴァイグレさんがノリノリで振っていらっしゃいました!
自分の予想では、重い曲を3日連続で歌って帰ってくるので、きっとクタクタだろうなと思っていました。が!マエストロからいっぱい素敵なパワーをいただいたからでしょうか?思いのほか元気です。関西とTannhäuserどちらにも副指揮で入ってらっしゃる石坂さんも同じようにおっしゃってました。ワーグナー健康効果?だんだん飯守先生みたいになってきたかな(嬉)。

飯守先生も傘寿。そして12月には手術を受けられたこともあり、心配なさっていたお客様も多かったのではないかと思います。確かに歩くのはゆっくりで、ニコニコとした柔らかい表情は素敵なお爺さまなのですが、指揮台の上ではグッと精悍な10年前ぐらいのお顔に戻られるんです。そして、オーケストラとの稽古も連日長時間にわたって行われたのですが、日に日に声にハリが出てきて、お元気に(驚)。

私は今回歌った曲のうち”歌の殿堂”以外は先生とご一緒したことがありましたが、エッセンスは変わらず、でも進化している部分というか、変わっているところもあり、とても新鮮で楽しく演奏させていただきました。飯守先生のお仕事では、オーケストラと合わせる前に必ずたっぷりと時間をとってピアノで歌リハーサルが行われるのが常なのですが、今回は色々なスケジュールの都合で少なめでした。でもそこは、「飯守歌劇団」(私が勝手に言ってるだけで、そんな団があるわけではないのですがw)歴20年の私が、いかようにもしっかりついて参りますよ!お任せください!という気持ちで大阪へ向かいました。

今では主役を多く歌わせていただいていいますが、合唱→アンサンブル役とやってきて、尚且つメゾなので(?)、自分の芸術を実現しようというよりも、お力になろう!何かを達成するために協力しよう!みたいな気持ちが強く、そういう気持ちでいる時が一番良い感じで力を発揮できるような気がします。ある意味地味なプリマで申し訳ない、と思いますが。

事前に朝日新聞大阪版でインタビューを掲載していただいたのですが、飯守先生からの私を紹介するコメントが併せて掲載されていて、そこに「ワーグナー作品への強い憧れと深い愛情を持ち」とお書きいただきました。私が飯守先生を心から尊敬するポイントがまさに楽曲に対する「強い憧れと深い愛情」であるので、本当に嬉しくて心が熱くなりました。

関西フィルさんとの2日間のリハーサル、そしてしっかりフルのGPをご一緒して、守るのではなく攻める!大きな音楽を作る!という意志を共有できた気持ちがあり、本番はとても心強かったし楽しかった。またご一緒できる機会があることを祈ります。

8D544A40-FED4-416C-AE80-38BF55166674.jpeg

新国のピツァロを客席から拝聴したミヒャエルさんは、自分の曲以外の時にもじっとリハーサルを興味深そうに聴いていらっしゃいました。そして、ワーグナー作品の色々に絡めたエピソードやジョークをちょっと話したり、なんかオペラの現場感覚を味わって楽しかったです。長い隔離を経ての出演ありがとう!(読んでないけど)

マエストロのお近くで歌うことになることを予測して、出演が決まった12月上旬からずっと「個人的超厳戒態勢」で過ごしていました。また、ステージ上でもなるべく角度に気をつけて歌いつつ、指揮を確認したいところは離れめで横目とか、ある時は床に映る腕の影とかを利用したりしましたが、ホールの空間にオーケストラの響きがうねる真ん中に立てた時間は、本当に幸せでした。代役の私を暖かく迎えてくださった皆様に感謝!

人気ブログランキングへ にほんブログ村 クラシックブログ 声楽へ


この記事へのコメント