オーソドックスに、丁寧に

5月は珍しく本番が毎週ありました。 エレクトラの後は、日本フィルさんとマエストロ・インキネンの第九。 日本ではものすごく頻繁に演奏される第九ですけど、「自動演奏にならないで!」と丁寧にホールの響きとのバランスをみながら、丁寧に調整なさるマエストロ。ソリストも、互いのバランスを感じながらのアンサンブル。基本的だけど大切なことですね。スタイリッシュで熱い演奏になったかなと思います。楽しかった!! 翌週は、調布市民合唱団の創立45周年定期演奏会でした。どこの合唱団にもありがちなメンバーの高齢化という問題にも柔軟に対応し、なんと90代の団員さんもいらっしゃるとか!パイプオルガン伴奏でのデュリュフレのレクイエム、丁寧に演奏されていて、ご一緒していて楽しかったです! ボイストレーナーをなさっている平井香織さんのお誘いで。バリトンソロは大沼くん。オルガンの新山恵理さんとご一緒に。 これらの本番の合間を縫って、兵庫のドン・ジョヴァンニの音楽稽古も始まりました!これから夏まで、集中して楽しんでいきたいです!!

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東京交響楽団《エレクトラ》

先週は1週間グッと濃縮された感じでエレクトラな毎日でした。 冒頭の侍女コーナーは、サロメのユダヤ人、リングのライン乙女と並んで「本番前に必ずアンサンブル稽古をするべき」な、阿吽の呼吸が必要な場面。いろんなオペラでご一緒したことのある、頼れる仲間と頑張って準備をしてきました。飯守先生のいつもおっしゃる「アンサンブル仲間と仲良く過ごして、どんどん呼吸のあった演奏になっていく」ことを感じられる1週間になりました! マエストロとピアノ稽古→オケと音楽稽古→ランスルーと進んでいく中で、段々にお互いの呼吸も感じやすく、斜め後ろのマエストロを見るポイントも馴染んできました。(足元には指揮モニターがあったのですが、近すぎて見られないw)2回の本番、舞台サイズなどの状況が違う中でも、オーケストラが近いことで、いろんなパートを聞き取ることができて、アンサンブルする楽しさよ! 監視の女+侍女5人と、アンサンブル稽古をまとめてくださった石坂さん、マエストロ音楽稽古でも見事に全曲弾き切って来日組の皆さんもびっくりだった木下さん。 二期会合唱団の皆さん。クリテムネストラの断末魔の叫びは小林紗季子さんでした! 「衣装もセットもない状態で、オペラ歌手であるあなた方の歌と演技でオペラを見せてほしい。オペラの舞台よりお客様に近く、顔の表情も見えるはず。皆さんの力を信じていますよ。」というSirトーマス・アレンのお言葉通り、それぞれの「役者魂」が作り上げた舞台だったように思います。 …

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