うねる

関西フィルさんのワーグナー特別演奏会を終えて帰京。昨日はTannhäuserの衣装合わせに行き、ついでに稽古場を覗いたらヴァイグレさんがノリノリで振っていらっしゃいました!自分の予想では、重い曲を3日連続で歌って帰ってくるので、きっとクタクタだろうなと思っていました。が!マエストロからいっぱい素敵なパワーをいただいたからでしょうか?思いのほか元気です。関西とTannhäuserどちらにも副指揮で入ってらっしゃる石坂さんも同じようにおっしゃってました。ワーグナー健康効果?だんだん飯守先生みたいになってきたかな(嬉)。 飯守先生も傘寿。そして12月には手術を受けられたこともあり、心配なさっていたお客様も多かったのではないかと思います。確かに歩くのはゆっくりで、ニコニコとした柔らかい表情は素敵なお爺さまなのですが、指揮台の上ではグッと精悍な10年前ぐらいのお顔に戻られるんです。そして、オーケストラとの稽古も連日長時間にわたって行われたのですが、日に日に声にハリが出てきて、お元気に(驚)。 私は今回歌った曲のうち”歌の殿堂”以外は先生とご一緒したことがありましたが、エッセンスは変わらず、でも進化している部分というか、変わっているところもあり、とても新鮮で楽しく演奏させていただきました。飯守先生のお仕事では、オーケストラと合わせる前に必ずたっぷりと時間をとってピアノで歌リハーサルが行われるのが常なのですが、今回は色々なスケジュールの都合で少なめでした。でもそこは、「飯守歌劇団」(私が勝手に言ってるだけで…

続きを読む

関西フィルとお稽古開始!

土曜日のワーグナーガラコンサートのために、久しぶりに大阪に来ました!2019年のPAC定期でヴェーゼンドンクを歌った時以来ですかね。今使ってるApple Watchは、その時心斎橋のApple Storeで買ったもので、マチルデちゃんと呼んでいます(笑)。 今回は、《タンホイザー》の“歌の殿堂”、《トリスタンとイゾルデ》の“愛の死”、そして《神々の黄昏》の“ブリュンヒルデの自己犠牲”を歌います。 2年前の1月にマエストロと《トリスタンとイゾルデ》2幕と3幕終わりをやった時、あまりに幸せで「今夜で引退でも、いや、なんなら今夜死んでも悔いはないなあ」ぐらいに思っていましたが、また2年後にこうして歌えるとは! あちこちでお話していますが、私のワーグナー経験は飯守先生に始まり、要所要所でご一緒して、たくさんのことを教えていただきながら来ました。“ブリュンヒルデの自己犠牲”も、2013年のワーグナー協会主催コンサートでご一緒した際に、本当に何度も何度もリハーサルがあり、しっかりと軸を作っていただいたように思います。そのような蓄えがあってこそ、びわ湖リングなどでも余裕を持って作品に取り組めたのだと思います。 今回はもともとカヴァーとしてお引き受けした仕事だったため、私としては初めての《タンホイザー》の“歌の殿堂”もあります。「ホールから歌が失われ、なんと空虚に感じられたことか!でも歌が戻ってきたいま、私は嬉しくお前に挨拶をおくります」という内容は、今の状況にふさわしいなあと思い、取り組んでいます。こん…

続きを読む

ダリラ→ヴェーヌス&ワーグナー祭

もう10日近く経ってしまいましたが、《サムソンとデリラ》も無事に終えることができました。はんなりと美しいアリアが有名ですが、意外とドラマティックでカッコいいオペラでしたね。 https://ebravo.jp/nikikai/archives/2694 今年は⬆️こんな感じで、オーケストラ前にアクティングエリアを設けての上演になりました。通常のオペラ公演と違って、舞台での稽古はゲネプロ一回のみということで、色々ハードルは高かったのですが、さすが皆さん舞台の猛者ですね!ゲネプロでうまくいかなかったところもきっちり調整して、本番はいい感じだったように思います。 私は、今となってはドイツオペラの人みたいになってますが、師匠からはずっとフランスオペラも並行してやることを勧められていました。ですので、声聴きなどの機会には必ずフランスもの(ダリラ!)を歌っていたのですが、そもそも上演機会も少ないため、なかなかチャンスがなかったのです。今回は、念願のダリラを歌うことができて幸せでした。 指揮者は二転三転しての、マクシム・パスカルさん。音楽も人柄も素晴らしく、ご一緒していてとても居心地のよい方でした!本番も、本番だから手堅く、というよりは「本番だよ!楽しもうよ!音楽しようよ!」みたいなライブ感と、でもしっかりそれまでのリハーサルでのポイントをおさえた冷静さが両立していて、私もとても楽しく歌えました。 さて、ダリラ翌日から早速《タンホイザー》の立ち稽古が始まりました。両ダリラともにヘロヘロになりながら…

続きを読む